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2012年のアイドル界を振り返る(序)夢見た未来(あした)、やってきた現在(きょう)

 アイドル戦国時代と称され、アイドル歌手が全盛の今においてはもはや信じられない感がありますが、今から約20年前の’90年代前半は「アイドル(歌手)冬の時代」と呼ばれていました。そんな時代が到来したのは、皆が指摘しているように‘80年代末のおニャン子クラブによる楽曲の粗制乱造が原因でした。
 私はそんな時代に終止符を打つのは、「誰も納得できる高いクオリティの楽曲とパフォーマンスを備えたアイドルの登場」しかいないと思っていました。そんな私が期待したのが’92年にデビューしたSUPER MONKEY’Sであり、私の期待通りに彼女たちは’95年に安室奈美恵withSUPER MONKEY’Sとして「TRY ME」でブレイク。彼女たちの後輩であるSPEEDもそのあとを続き、「これでアイドル歌手の未来(あした)は明るい」と思ったものでした。
 そして時は過ぎ2012年の現在(きょう)。今ではアイドル歌手の曲がチャートの1位や上位に位置するのは当たり前になり、ミリオンはおろかダブルミリオンを達成するユニットも出現するようになりました。しかし、そんなチャートアクションやセールスの要因は楽曲やパフォーマンスのクオリティによるものではなく、ほとんどが握手会の有無や回数によるもの。
 今年のアイドル界において個人的に最大のショックはBRIGHTがavexとの契約を解除されたこと。無論、今の世の中CDをリリースできなくてもネット配信など活動の場はありますが、それでも世間の目に触れる機会が減るのは確か。個人的にBRIGHTの楽曲やパフォーマンスはAKB系の100倍以上はあると思ってますが、現実にBRIGHTにセールスや知名度はAKB系の100分の1以下。
 結局、現在(きょう)のアイドル歌手は「歌手」ではなく「握手屋」になってしまったというのが今年のアイドル界を振り返って1番に思うところです。