Dreamzone

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2009年のアイドル界を振り返る(2)AKB48の躍進

 今年の流行語大賞は「政権交代」でしたが、今年のアイドル界もまさにハロプロモーニング娘。)からAKB48への「政権交代」が実現した1年だったと思います。自民党同様、ハロプロの失速に助けられたところもありますが、AKB48自身も海外公演、武道館公演、オリコン1位と「世間一般に判りやすい結果」を出せた1年だったかと。また、コラボした読売ジャイアンツが日本一になるという「運」もあったし。思えば、AKB48アイドリング!!!のコラボが発表されたのは約1年前で、当時は両者の間にはまだ「圧倒的」な差は無かったのですが、今の両者はバルセロナオサスナくらいの差(^^;)が付いてしまいましたね。
 正直、AKB48に対しては個人的にはちょっと距離を置いてました。それは以前にも書いたように、地方在住のため生の公演を見る機会が無いということと共に、秋元康氏が仕掛人であるというところが大きかったです。秋元氏自身が「自分が関わっていることでAKB48を避ける人間がいるかも」というような発言をしてましたが、まさにその通り。'70年代からアイドルシーンを見続けてきた私にとって、'80年代半ばに「アイドル(歌手)を殺した」のは間違いなく秋元氏が手がけたおニャン子クラブであり、私自身おニャン子を支持することによって'90年代前半の「アイドル(歌手)冬の時代」の到来を手助けしてしまったのは私にとってもトラウマになってましたから。
 ただ、おニャン子AKB48を比べると、これはあくまで私の個人的感想ですが、楽曲のクオリティはAKB48のほうが圧倒的に高い。特にキングレコードに移籍した「大声ダイヤモンド」以降の楽曲は名曲揃いだと思います。'80年代に従来のアイドルソングを「壊した」秋元氏が20年の時を経て、現在は「王道アイドルソング」を作っているのは皮肉と言うか複雑な思いがあります。まあ、これもハロプロ、というかつんく♂アイドルソングを壊しすぎたカウンターで、逆に秋元氏は王道アイドルソングを作るしか無かったという感もありますが(^^;)。
 歌のみでなく、グラビアでもバラエティでも今年はAKB48メンバーの躍進が目立ちました。AKB48には特に「グラビア班」的ポジションの娘はいないと思いますが、この1年、特に後半は私がチェックする雑誌は毎号のようにグラビアにAKB48のメンバーが登場してる感があります。また、バラエティに関しても今年は「すいエんサー」「週刊AKB48」と2本の番組がスタート。今までのレギュラー番組は深夜ローカルだったり、CSだったりして、ややファン以外は見る機会が少なかったと思いますが、新たな番組で一般層もAKB48を目にする機会が増えたと思います。
 こうして、今年はAKB48の1年となった訳ですが、数年前の「ハロプロ一極化」状態同様、現在のアイドル界が「AKB48一極化」になりつつあるのも確か。このあたりは来年のアイドル界の最大の課題になると思います。